●オフィスを「デザインする」とは?

普段なにげなく使っている「オフィスデザイン」という言葉。ここにはどのような意味が込められているのでしょうか。

30 NOV 2021

目次

1.そもそも「オフィスデザイン」とは?


出典:https://www.archilovers.com/

普段なにげなく使っている「オフィスデザイン」という言葉。ここにはどのような意味が込められているのでしょうか。また、「オフィスデザイン」と聞くと、どのような印象を受けますか?

そう尋ねると、大抵の人が「オフィスの設計のこと」「オシャレそうなイメージ」「著名な建築家やデザイナーにオフィスを作ってもらうもの」などと答えます。

では、「デザイン」とはいったいどういうモノなのでしょう?広辞苑によれば、デザインの意味は以下のとおり。

デザイン【design】
①下絵。素描。図案。
②意匠計画。製品の材質・機能および美的造形性などの諸要素と、技術・生産・消費面からの各種の要求を検討・調整する総合的造形計画。「建築―」「衣服を―する」

この定義に「オフィス」という言葉を付け加えたとしましょう。必ずしもオシャレであるとは限りませんし、著名な建築家やデザイナーが造形するとも限りません。
端的に申せば、誰がどう感じていようが、どんなオフィスであっても最初の段階で「デザイン」されていた、ということになるはずです。
ならば、あえて「オフィスデザイン」なるキーワードを掲げる意図は、どういったところにあるのでしょうか?

■2.オフィスデザインが担う「役目」とは?


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どんなオフィスであっても「デザイン」されたモノには違いありません。ですが、我々が「オフィスデザイン」と呼称する場合、そのデザインになんらかの「役目」を背負わせることが前提となっています。

●従業員にとって居心地のいい環境をつくる

現代社会において、オフィスはただ働く場所でさえあればいいというわけにはいきません。動線・視覚面ともにストレスなく快適に働ける空間は、疲労軽減や健康面のケアにも繋がります。作業場だけでなく、トイレ・休憩所・食堂などフリースペースも含めて社内環境の向上を図ります。

●作業効率向上を図る

手入れや整理整頓がしやすく、使い手にふさわしい動線が設計されたオフィスは、日々の業務の効率をアップしてくれます。見た目の美しさだけでなく、使い勝手にも着目しなければなりません。

●企業の「顔」となるオフィス

業種や経営理念、コーポレートカラーにふさわしいデザインにすることで、オフィスそのものが企業の広告塔の役割を担います。社外の人々にもより強く会社の存在を認識してもらえるように。社内の人々にとっても常に企業の理念を意識することができ、帰属意識やモチベーション向上効果が見込めます。

主にこうした要素をオフィスの「役目」とすることにより、企業のイメージアップはもちろん、優秀な人材の確保・定着を狙えるようになるのです。

3.プロに任せるときに、依頼主がやるべきことは?


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どんなに優秀なオフィスデザイナーであれど、依頼主の協力は不可欠です。もちろんデザイナーはその道のプロなので、ある程度過去の事例や昨今のトレンドから、依頼主がなにを必要としているかをくみ取ることは可能です。

しかし、基本的には依頼された企業の担当窓口と打ち合わせをしていくので、社内におけるすべての声までは拾うことができません。そこで、事前に依頼企業側でやっておいてもらいたい要件があります。

●コンセプト

概要でも具体案でも構いませんので、できる限り自社の中でどんなオフィスにしたいかを決めておきます。「北欧風」「カフェ風」「コーポレートカラーをメインに」などのイメージにくわえ、改善したい点など、社内の声をまとめたものがあるとよいでしょう。

●テナントの場合は貸方基準の有無をチェック

どんなにデザイナーとの打ち合わせがスムーズでも、そもそも内装工事ができないとなってしまってはせっかくの計画が頓挫してしまいます。
テナントであれば、あらかじめ貸主に許可が下りるか話を通しておかなければなりません。
「貸方基準」がある場合もありますので、いまいちど内容を確認しておきましょう。

●予算

こちらもデザイナーが決めるわけにはいかない点です。
しかし相場がわからない場合もあるかと思います。まずはコンセプトを決めて、それからデザイン会社に問い合わせるのでも◎。
同一テイストのデザインでも、建材のランクを調整して提案することが可能になるので、「絶対に譲れない点」「妥協できる点」など優先順位を一緒に考えておくと、社内で再検討しなければならなくなった際にもスムーズです。

これらの3項目をおさえておけば、円滑に打ち合わせを進められるようになります。もちろんこの中でも不明な点があれば、遠慮なくデザイナーに質問するのがベスト。
立ち入りが可能であれば、原状の問題点を実際にチェックしてもらうのも手です。

4.トレンドを押さえつつ、未来を予想する


出典:https://www.haworth.com/

日本では働き方改革が施行されて間もないですが、欧米では以前から従業員へのケアが手厚い傾向にありました。そのため、オフィスのトレンドは、アメリカやヨーロッパが発信地であることが大半です。

例えば最近話題となっている、フリーアドレス、リモートワーク、シェアオフィスなどのスタイルも、海のむこうから伝わったもの。こうした新しいトレンドが欧米で流行し、その後日本でも数年かけて普及するといった流れが基本です。

トレンド感あふれるオフィスは、オシャレに映り注目度も高まりますが、今しか使えないようではもったいない結果となってしまいます。例えば今後、従業員の数が増える見込みがあるのであれば、面積や座席数も増やさねばなりません。

また、すっかり生活様式が一変したコロナ禍のように、感染症予防対策を備えたオフィスが必要とされていますが、ウィズコロナ・アフターコロナに応じて執務スペースの配置換えをおこなえるのかも重要です。

いちどオフィスをデザインしたら、しばらくは大々的に改装する機会はないでしょう。しかし、従業員の声を反映して定期的な見直しはしていく必要がありますので、そういった小変更に対応できるかどうかも考慮したいものです。

5.一般の方とプロの違いとは?


出典:https://www.unispace.com/

youtubeなどをはじめとした動画メディアの視聴により、一般の方でもDIYに挑戦しやすくなりました。
器用な人ならば、クロス材を貼りかえたりすることもあるようです。
では、一般の方とプロの違いはいったいどこにあるのでしょうか?

●豊富なデザイン

センスがよければ一般の方でもデザイン自体を起こすことは可能です。しかしプロの場合、それ専門に勉強してきた経験があるためデザインソースも豊富ですし、依頼主を相手に実戦も重ねているため、「自分だけがわかるデザイン」ではなく「人に伝えられるデザイン」をします。

素早く案を出す能力が身についているプロは、顧客のニーズに合わせて何通りものパターンを提案できます。

●矛盾のない設計

これは建築に関わっている者であれば当然なのですが、図案がどんなに素晴らしくても、立体として具現化するには細部まで寸法を合わせなければなりません。DIYの場合、よく「きちんと測ったつもりなのに合わない・入らない」といった問題が生じます。
細かなミスは部材のロスとなり、さらに買いなおし代や破棄代にもなってしまうため、最初からプロに依頼したほうがよかった…という結果にも。

●スピード

オフィスである以上、長期間使用不可にしておくと不便が生じます。プロであれば経験上、素早く確実に作業をこなすのは無論、使用する建材の納期も頭に入れつつデザインを考えます。
着工から完成までも綿密なスケジュールを組んで進行するため、いち早く新しいオフィスを使えるようになります。

6.安心して任せられるオフィスデザインのプロの見極め方は?


出典:https://www.designtrends.com/

インターネットでオフィスデザインについて検索すると、実にたくさんのデザイン事務所がヒットします。規模の大きさもさまざまですし、個人でやっているデザイナーもいます。
「デザイン」というモノの特性上、必ずしも大手が優れているとは言い難いのが難しいところ。

まずは施工事例の画像を見て、好みのテイストを手掛けたデザイン事務所に目星をつけるのが一般的ですが、やはり重要となるのは担当デザイナーとのコミュニケーションです。余裕があれば何社かに問い合わせをし、実際に話を聞いてみるのが◎。

卓越したデザインを生み出しているプロであっても、きちんと意思の疎通が図れなければ依頼主の希望をくみ取ってもらえないかもしれません。反対に、どんなに親身になってくれたとしても、経験が乏しいために納得いく結果が得られないケースだってあるでしょう。

オフィスデザインは企業にとっても大きな投資。コミュニケーション力・デザイン技量双方を把握すべく、まずは相談を持ち掛けて、依頼主の希望を明示することがポイントです。

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