スタンディングデスクで仕事する前提のオフィスデザインとは?

近年ワーキングデスクのニュートレンドとして話題のスタンディングデスク。その名の通り、「立って」使うデスクのことです。

4 NOV 2021

目次

1.スタンディングデスクとは?


出典:https://thegadgetflow.com/

近年ワーキングデスクのニュートレンドとして話題のスタンディングデスク。その名の通り、「立って」使うデスクのことです。立ったまま使用することが前提となっているため、天板の位置も高くできており、身長に合わせて高さ調整機能が備わったタイプなどが存在します。

従来であれば、座ってこなすのが当たり前だった事務仕事ですが、立ち姿のままデスクワークをするスタイルが注目を浴びています。
ブームの先駆けはスウェーデンやデンマークなどの北欧から。

「座りっぱなし」という体制は健康上芳しくないとされてきましたが、とりわけ政府規模で「労働環境における健康リスク対策」に着手した北欧では、瞬く間にスタンディングデスクが浸透。その流れはEU全体、やがてはアメリカへもおよぶこととなり、広く一般的に知れ渡るまでとなりました。

対する日本では、一部の企業が採用してこそいるものの、いまだ普及率が高いとはいえない状況。ですが働き方改革の施工により、従業員の健康管理をもしていかなければならない今、改めてスタンディングデスクを検討するオフィスが増えつつあります。

2.スタンディングデスクで仕事をするメリット・デメリット


出典:https://meritinteriors.com.au/

もともとは健康リスク懸念により浸透したスタンディングデスク。ですが、実はそのほかにも嬉しいメリットが存在します。ここでは、スタンディングデスクで仕事をする際のメリット・デメリットを見てみましょう。

●メリット

・座りっぱなしによる健康リスクの回避
「座る」という動作は楽そうに見えますが、長時間座りっぱなしの体勢でいると、下半身の筋力が衰えたり、それ以上に怖い死亡リスクを高める結果にもなりかねません。足のふくらはぎは第二の心臓とも呼ばれ、歩行とともにポンプの役割を果たす部分。そのふくらはぎが動かないことにより、下半身の血行が悪化。すると動脈硬化や血栓による脳梗塞・心筋梗塞などを引き起こしやすくなるのです。
立った姿勢でデスクワークをすることで、こうした健康被害を予防できます。

・姿勢がよくなる
椅子に座って作業をしていると、つい体が前のめりになり、いわゆる「猫背」になってしまいがち。ですが立ち姿でデスクワークをおこなえば、おのずと背筋が伸び、背骨が自然なS字アーチを描くように。深刻な肩こりや首の痛みの原因である、ストレートネックの予防にも繋がります。

・集中力や作業効率がアップする
業務面において非常に嬉しいメリットなのが、集中力・作業効率が向上する点。座っていると座面が温まることにより、どうしても眠気や緊張感の途切れが気になるもの。こうした悩みがスタンディングワークによって取り除かれ、適度な緊張感を得ることが可能に。フットワークも軽くなり、コミュニケーションも円滑に図れるようになります。

●デメリット

・足への負担がかかる
立って作業をすると集中力がアップする反面、足の疲労を感じてしまうとかえって逆効果となりがちです。あくまでメリハリのために、スタンディングワークも椅子との併用が大切。導入当初は慣れない無理に長時間立った状態で作業を続けず、疲れたら座るようにしてください。
また、特に女性はヒールのある靴だと余計に負荷がかかってしまいます。足の裏全体で体重を支えられるよう、コンフォートタイプのシューズを履くことをおすすめします。

・立ち仕事に向かない作業もある
PC入力や簡単な筆記であれば立ってこなすことも可能ですが、いわゆる「ものづくり」には不向きな場合も。慎重さが伴われるような細かい作業時は、体を安定させられる座り姿勢のほうがいい面もありますので、職種や部署に応じて取り入れるようにしてみましょう。

いかがでしょう?
メリットあってこそのスタンディングワーク。本来の目的も、始業から終業までずっと立ち姿をキープしろというものではありません。一番大切なのは健康面の維持・向上ですから、ときには椅子も併用し、無理なくスタンディングデスクを活用することが重要です。

3.デスク選びのポイントは?


出典:https://www.kickstarter.com/

従来のオフィスでは、デスクは高さが固定されており、使用者はイスの調整機能で高さを合わせるのが主流でした。しかしスタンディングデスクとなると、デスクの高さが使用者の身長にフィットしていなければなりません。

基本的な合わせ方としては、天板にPCモニターなど注視する対象を置いた際、首をもたげずとも目線をやや下にして見れるくらい、なおかつ天板の高さが肘と同じくらいであること。市販のスタンディングデスクには以下のようなタイプがあるので、従業員の体格や使い勝手にマッチしたものを採用しましょう。

●高さ調整式

天板の高さを使用者に合わせることができるので、オフィス内のデスクを統一したいときにオススメです。
天板の昇降は手動・電動タイプと、価格によって選択肢が変わってきます。同一人物しか使用しない場合でも、座って作業する際は天板を座高に合わせて下げることになりますので、手間を考えると電動昇降がベター。
数パターンの高さを記憶可能な、メモリ機能を備えたタイプもおすすめです。

●高さ固定型

調整機能がないため、その分安価で入手可能。昇降機構がないぶん、デザインがスッキリしているものも多いです。
ただし標準的な身長に合わせて作られているものがほとんどなため、誰でもフィットするとは限らないのがデメリット。

●卓上設置型

既存のデスクに設置するだけで使える気軽なタイプ。
卓上型は軽量なものが多いので、女性1人でも簡単に移動が可能です。従来のデスクがそのまま活用できて無駄がない反面、PCなどは立ち・座りに応じて自分で載せ換えなければなりません。ワイヤレスなPCであれば容易ですが、有線で繋がっているモニターなどを移動する場合は、ケーブルの長さや取り回しを工夫する必要があります。

4.スタンディングデスクで仕事する前提のオフィスデザインとは?


出典:https://www.nytimes.com/

スタンディングデスクを採用することで、オフィス全体の作業効率が向上します。そこで、改めてオフィスデザインの見直しをするとなれば、一番重視したいのが「動線」。
立ち姿で働くことでフットワークも軽くなるので、共有機器へのアクセスやコミュニケーションを図るための移動がしやすくなるよう、周辺の什器や間取りの配置も改善するとより効果的。

また、今までよりもデスク天板の高さが増しますので、照明など調光のセッティングも再確認することが大切です。閉鎖感が感じられるようであれば、オフィスインテリアの配色を明るい色の物に変えてみたり、通路を広く設けるなどしてスッキリさせると、視覚的疲労も軽減されます。

木材などの天然素材や、観葉植物などを設置し、ナチュラルテイストに仕上げるのもよいでしょう。

5.デスク選びを含めてトータルでオフィスデザインのプロに任せるべきか?


出典:https://airows.com/interiors-and-home/

スタンディングデスクは市販でも多く出回っており、配送サービスを利用すれば自分たちで導入することが可能です。ですが、入手は容易でもいざ慣れない立ち仕事にシフトしてみると、想定していた以上に疲労感や不便を感じてしまい、結局元どおりのオフィスに戻してしまう企業も少なくありません。

スタンディングワークそのものに関しては、数日ほどで体が慣れてくるもの。実は失敗例の数多くは「体の慣れ」ではなく、オフィスが使いづらくなったと感じてしまうことにあるのです。
オフィスデザインのプロの観点では、ただワーキングスタイルを変化させることのみならず、新しいデスクの導入にともなってオフィス全体の景観・動線・調光を再構築すべきと考えます。
やはり、視覚から得られる要素も新しいスタイルに合わせていかないと、どうしても余計な疲労を感じてしまいがち。

せっかく健康面と作業効率のためにスタンディングデスクを採用するのですから、失敗のないようトータルでプロにコーディネートしてもらうのが安心です。

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