オフィスをデザインするとき、働く人に色が与える影響について考えてみる

オフィスをデザインするにあたって、避けては通れないのが配色の問題です。

6 AUG 2020

目次

1.オシャレなオフィスデスクがあるだけで印象は変わるのか?


出典:http://www.getdigsy.com/

オフィスをデザインするにあたって、避けては通れないのが配色の問題です。クロス材や床材などのカタログを見ていると、実にさまざまな種類があって、あれこれ目移りしてしまいますよね。

悩ましくもあり楽しくもあるカラーコーディネートですが、いったいオフィスではどのような色を取り入れるべきなのでしょう?結論からすると、“避けたい色”に正解はありません。

つまり色の選び方は自由なのです!思い思いの色を操り、夢のようなオフィスを創り上げる…実に素敵なことですね!かといって、あまりに無差別的に色組み合わせをしてしまうと、あらぬ失敗の元になるので、基本はしっかり押さえておきたいところ。

インテリアにおいては、以下の3つのカラー構成が『7 : 2.5 : 0.5』となるのが黄金比とされています。

●インテリアカラーの黄金比●

*ベースカラー(7割) 床・壁・天井
コーディネートの基礎となります。ベーシックで飽きの来ない色がオススメ。

*メインカラー(2.5割) カーテン・ブラインド・デスクや収納などの什器類
面積の大きなアイテムで構成されるため、空間のイメージを決定付けます。

*アクセントカラー(0.5割) スタンドライト・額や時計などの壁飾り・置き物
メリハリを演出します。小物主体なので遊び心を発揮しやすいポイントでもあります。

迷った際はこの黄金比を基本として配色していくとスムーズです。では、実際にどのような色を使うのが効果的なのでしょうか?オフィスにおいて、心に働きかける色合いや、イメージ戦略となる色使いを提案していきます。

2.落ち着いて仕事に集中したい場合


出典:https://scottbrownpainting.com/

おススメカラー◆青・緑・茶

青は空の色、緑は森林の色、茶は大地や木々の色…。

いずれも自然界において粛々と存在する色味です。これらの色は私たちの心に安心感や安定感をもたらし、万人から受け入れられやすい特徴を持っています。青・緑はいわゆる寒色となりますが、茶は明るめの木材などを取り入れれば温もりを感じることもできます。

とりわけ内勤が多い部署においては、長時間デスクに向かって仕事をするため、自然とテリトリー意識が強まります。よって、心が安らぐ明るい色味の木材などを取り入れつつ、観葉植物などを添えて“マイブース”を演出するのが効果的。

反対に外勤が多い部署にとってのデスクは、自分の持ち場に戻ってこれたからこそリラックスしたいものです。慌ただしく渉外にいそしんだ後は、心身ともにクールダウンできる青系の色味を取り入れるのがオススメ。

ただしあまりにもコントラストを強くしすぎてしまうと、かえって逆効果となります。あくまで爽やかさを演出する程度に取り入れるのが望ましいでしょう。

少々青がくどすぎると感じる場合には、メインカラーとアクセントカラーで自然素材のアイテムとバランスを取ることにより、うまくまとめることが可能です。

3.働く人の気分を高揚させたい場合


出典:https://www.easterngraphics.com/

おススメカラー◆赤・橙・黄

戦略的な意見を湧きあがらせたい会議室など、働く人の気分を高揚させるためには赤やビタミンカラーなど、ハッキリした色を取り入れましょう。ベースカラーとして全面的に取り入れる手法もありますが、はじめの一歩としてオススメなのは、ポイント使いをしていくこと。

存在感の強い色なので、“やりすぎ感”がないように心がけたいものです。

会議はデスクワークよりも視点移動が広くなるので、これらの色はアクセントカラーとして添えることから始めてみてはいかがでしょうか?モノトーンの空間にビタミンカラーが添えられるだけでも効果は絶大。

メリハリを感じることにより、脳が活性化して気分の高揚に繋がります。

心を興奮させやすい色味なので、ベースカラーとして採用する場合には、“ポップ調”を狙ってみるなど、あえて少し“外し”気味にすることで抜け感が得られます。

4.会議室や休憩室などオフィス内の場所ごとに必要な色を使い分けてもいい


出典:http://thand.info/

前項まででご紹介したのはカラーコーディネートのほんの一部分ですが、大まかな色による視覚的効果がお分かりいただけたでしょうか。「オフィスを構える」となると、ついすべての部屋を統一しなければならないように思いがちですが、たくさんの空間があればあるほど、ぜひ楽しみながら配色してみてください。

例えばエントランスからそのまま通路へ通じるような場合、ある程度双方に統一感があったほうが見栄えしますが、扉で仕切られた向こう側は別のテーマで構成されていても構わないのです。

有名企業のオフィスにも、部屋ごとにさまざまな国をイメージして作られたワークスーペースが展開されていたり、すべての部屋にそれぞれのテーマカラーが設けられている例もあります。

会議室においても、戦略的な議題の際は前項で提案したような暖色使い…

総括や計画発表など、耳を傾けることがメインとなる場合にはモノトーンや自然色を…

といった具合に、複数の会議室を用途別にデザインするのも有意義です。せっかく一息つける休憩室も、ワークスペースと似たり寄ったりな構造ではリラックスできません。

緑や花を連想させるような配色で、癒しの効果を演出するだけでも、ちょっと仕事から離れて頭をリセットすることが叶います。

5.コーポレートカラーを積極的に取り入れる場合の注意点は?


出典:https://www.trendir.com/

さて、自由な配色でオフィスを彩るとなっても、やはり大切にしたいのがコーポレートカラーです。看板・エントランス・名刺など、さまざまなところに取り入れられるこの存在は、主に社外の人に自社を強く認識してもらうために必要不可欠。

エクステリア・インテリアにおいて、どのように使うのが効果的であり、また、取り入れる場合の注意点はどういった事柄なのでしょうか?もっとも功を奏すのは、言うまでもなく来訪客をもてなす空間に取り入れることです。

エントランスからお客様が来社し、応接室へお通しならば、このルート上にコーポレートカラーを配色しましょう。この動線上に自社の色があることにより、統一感と信頼性を演出することが可能です。

また、配色だけでなく、調光にも気を配ることを忘れずに。趣のある間接照明でのライティングもオシャレではありますが、一番大切なのはコーポレートカラーとお互いの顔がハッキリと見て取れること。

おもてなしの場にふさわしい、明るくクリアな空間をもって信頼を勝ち得ることがポイントとなります。ぜひ万人に伝わる“わかりやすさ”を意識してみてください。

6.結論:色によって、働く人のモチベーションに変化はあるか?


出典:https://sarahospitalityusa.com/

例えばプレゼンの資料を作成するにあたって、重要なポイントは目立つ色を使ったり、グラフを色分けしたり、さまざまな工夫をすることかと思います。日々当たり前にやっていることですが、これがあるからこそ見やすい資料になるわけです。

たくさんの人が「見やすい」と感じる書面も、色分けによるメリハリがあるからこそ頭に入ってきやすくなるものです。こうして考えてみると、オフィスにおけるインテリアカラーにも通じるものがあると思えてくるのではないでしょうか?

社内での一日の過ごし方は、部署によってさまざまなスタイルが存在しますが、絶えず同じ場所で変化なく過ごしていると、おのずと閉塞感を抱きかねません。
そんなときに視覚から気分を入れ替えることができるのが色の魔法なのです。

『ここぞという時に真価を発揮したいとき』『頭の中を整理したいとき』など、シーン別に誰もが働きやすくするためにも、ワークスペースの配色にぜひ一工夫凝らしてみてはいかがでしょうか?

悩んだときは、冒頭でお話した“インテリアカラーの黄金比”を思い出してくださいね。

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