働く人が幸せになれるオフィスコンセプトをデザインするコツとは?

オフィスをデザインする際に、コンセプトは非常に重要なキーワードとなります。コンセプトとは、基本となる考えを指します。オフィスのデザインは、コンセプトなくてはまとまりません。

13 NOV 2018

目次

1.そもそも「オフィスコンセプト」とは?

かといって、単に「高級ホテルのようなデザイン」や「公園のようなデザイン」「おしゃれなカフェのようなデザイン」等の見た目のデザインイメージを意味しているのでは、実際に仕事をする、または来客を迎えるときに、違和感を抱いてしまうでしょう。

オフィスデザインにおいて、コンセプトとは「そのオフィスから伝えたい事、実現したい事」等の企業の想い・軸を意味しています。

つまり、コンセプトはオフィスデザイン、ひいては会社創りの基盤となるものです。その企業の理念やビジョン、ブランドやターゲット、社会に与える印象、貢献など、企業全体の姿勢を見直し、洗い出す必要があります。

例えば、女性に活躍してほしいという思いのファッションブランドのオフィスであれば、その思いを表現するためのオフィスをデザインします。子どもと家族のためのハッピーな暮らしを届けたいメーカーのオフィスであれば、幸せな家族像をイメージできるハッピーな空間があるとアイディアがわきやすいでしょう。ビジネスを加速させるコンサルティング会社のオフィスであれば、素早く正確な判断と社会を読み解く洞察力が必要です。冷静になれる色合い、ブランドを体感できる空間を演出するデザインを検討してい生きます。

また、来訪者、ターゲットからどう見られたいのかも大切な視点です。

「元気で明るく」「伝統性を重んじる」「信頼とスピード」「エグゼクティブな高級感」など、これらのイエージはブランドと紐づけられます。ブランドイメージとマッチしていることが重要です。

こうしてコンセプトに沿ってデザインすることにより、「来訪者におもてなしの心を感じてもらいたい」「企業としての安心感を表現したい」「社員が誇りに思えるようなハイブランドのイメージを持たせたい」というように、希望がはっきりしてきます。

結果として「ハイクラスホテルのようなデザイン」「カフェ風」「モノトーンを基調に」など、方向性が出来上がります。コンセプトを明確にすることによって、自ずとデザインが決まってくるのです。

また、オフィスの移転やリフォームでデザインを一新したいという時にも、やはりコンセプトの洗い出しが必要です。移転やリフォーム時には、改善したい点、とりいれたい点など目に見える部分を変えたいと思ってしまいますが、コンセプトを洗い出すことで、解決しなければならない課題が明確化し、ブランドやスタッフのベクトルなどにもより良い変革をもたらすことができます。

例えば、「会議室が足りない」「増員で席数が足りない」等のオフィス機能の課題は目に見えているものですが、ここに、イメージを「コミュニケーションが活発なクリエイティビティな会社」にして、「お客様の幸せを形にするクリエイティビティ」というコンセプトを打ち出すことで、「縦割コミュニケーションしか発生していない」「理念が浸透していない」等の組織としての課題が見えてきます。

会社としてどのような課題を抱えているのかを把握し、今後どのような事業戦略を描き、どのような組織になっていきたいのか。どのようなブランドとなりたいのか、誰に届いて欲しいのか等、それらを明確にするところから、デザインコンセプトは始まるのです。

しかし、コンセプトに沿っているからといって、ただおしゃれに、機能的にすれば良いわけではありません。オフォスはスタッフが1日過ごす場所です。オフィス環境のコンセプトを決めていくことが重要です。

オフィス環境のコンセプトとして、社員にとっては居心地の良いオフィス、会社にとっては生産性の高いオフィスにすることはどの企業にも共通する課題です。 さらに何が必要なのかを考えてみましょう。

もしオフィスの移転をするためにオフィスデザインが必要な場合、もっとも最初に考えるべきことは、移転する目的を明確にすることです。人員拡大のためにスペースを拡張したい、おしゃれなオフィスで人材獲得と社員の定着につなげたい、家賃を下げて経費節減を図りたいのかなど、様々な理由があっての移転です。

その目的とコンセプトを組み合わせてデザインを考えて見ましょう。

例えば、社員のモチベーションを高め、個人の能力を最大限発揮させ、仕事の効率を上げることが目的であるならば、クリエイティビティが発揮できるデザインや配置が必要です。コミュニケーションを活発にしつつ、作業に没頭できるスペースが欲しい場合は、デスクの配置やパーテーションなどのオフィス家具の選択や配置の他に、来客時のプライバシーとオープンスペースなどのバランスを考える必要があります。配色も、コミュニケーションとプライベートスペースでは違ってくるでしょう。

また、最近では就職先の選択基準として、おしゃれなオフィスや環境があります。おしゃれなオフィスはモチベーションもあがり、職場環境も良い印象があるようです。また、おしゃれなオフィスは資金的にも安心であり、取引先からの視点を考慮しているなど、信頼性にも関係しています。

人材確保のために、オフィスを魅力ある快適な空間にしてしまおうという考え方もあり、エントランスをブランディングスペースにしているオフィスもあります。作業空間もおしゃれでコンセプトがみえるオフィスデザインであれば、ここで働きたいと思わせる効果があります。

コンセプトを明確にすることは、統一性のあるデザインとなり、オフィスでの問題解決にもつながります。「どのような企業になりたいのか。何に社会貢献したいのか」のように、企業の理念やビジョンをもう一度考えることが大切です。

2.オフィスコンセプトを形にするメリットとは?

オフィスコンセプトを形にするということは、企業の理念やビジョン、目標をイメージできるということです。ここでは、企業におけるオフィスデザインの効果をご紹介します。

おしゃれでかっこいい、流行りのデザインなどだけでは、良いオフィスとは言えません。いずれ問題が出てきたり、デザインの統一性がなくなってきて、雑多なイメージのオフィスに戻ってしまいます。コンセプトを反映したオフィスのデザインには、どんな効果があるのかを知ることで、課題を解決し、より良いスタッフと生産性が上がる環境を作ることができます。

具体的に見て生きましょう。

・企業理念をデザインに反映できる

オフィスの環境は、企業のブランドや哲学、社風をイメージで反映することが出来ます。オフィスデザインは来客や就活者に企業をアピール出来る重要なツールです。採用や広告、ブランディングなど、様々な形でオフィスを対外的にアピールすることで信頼性や独自性をメッセージとして伝えることができます。また企業理念に感銘を受けた人がきてくれるので、マッチした人材が集まりやすくなります。

名刺や公式サイト、自社パンフレットなどもオフィスのデザインや配色に統一することで、企業のブランディングに繋げることが可能です。

・環境改善でスタッフ満足度アップ

オフィスのデザインは社外へのブランディングのみではなく、社員の満足度にも大きく影響します。最近では「従業員満足度」を重視し、人材確保や定着率のアップを図る企業が多くなっています。オープンで開放的な空間づくり、社員が利用できるフリースペースを作るなど、オフィスのデザインでスタッフのモチベーションを上げることが可能です。

作業スペースはプライベート性を高く、チームディスカッションが必要な部署はデスクの配置を工夫するなど、業種に応じてデザインを変えるなど、業種によって快適なデザインは変わります。コンセプトを洗い出し、ベストなデザインを探してみましょう。

・活発なミュニケーションを促す

オフィスのデザインが、社内のコミュニケーションを変えます。仕事をする上で、コミュニケーションは大変重要です。コミュニケーションを向上させるための様々なオフィスデザインは生まれています。

例えば、執務スペースをオープンにして必要最低限の行動で報告相談ができるようにしたり、社員が気軽にミーティングできるフリースペースを設けてディスカッションを盛んにしたり、コミュニケーションを促すオフィスのデザインは、様々なものがあるのです。

最近では、カフェスペースやリフレッシュルームの他に、フリースペースで業務にも休憩にも使えるスペースを設ける企業も増えています。自分が快適と思える場所で自由に仕事ができることも、より良い環境に必要です。

・働き方改革の一助に

オフィスのデザインコンセプトを明確にし、環境を改善してスタッフの満足度を向上させることは、「働き方」までも改革を起こすことができます。

例えば、スタンダードな対向式レイアウトをしていたオフィスが、オフィスが変わるタイミングで「よりクリエイティビティに、作業効率をあげて、ブランド力をアップさせる」とコンセプトを決めたオフィスでは、新しいオフィスを固定席からフリーアドレスに変え、フリースペースはいつでも気軽に仕事をしたりくつろいだりできるスペースに変えました。すると、メンバー同士の偶発的なコミュニケーションを活性化させ、これまで時間だけ取られていた会議や打ち合わせを減らすことに成功しました。

さらに、フリーアドレス性にしたことにより、それぞれがやりやすい速度で仕事ができるようになり、メンバーの創造力の最大化に繋げることができたのです。

オフィスのデザインコンセプトは目に見える意匠デザインだけではなく、人の動線、働き方の軸にもなり、目指したい組織の在り方の軸ともなるのです。

3.オフィスコンセプトを明確にする際のポイントとは?

オフィスコンセプトを明確にするためには、ただ理想や希望を出し合うだけでは元の木阿弥となってしまいます。社員が快適でブランドにもなるオフィスデザインを構築するための、コンセプトを決めるポイントをみてみましょう。

・問題点を洗い出す

オフィスコンセプトを作るためには、マーケティングや経営についてどのような問題点を抱えているか、さらに社員がどんな不満や課題を感じているかを洗い出すことが必要です。 各部署でミーティングを行い、各自の意見を述べ合うことにより、課題が明らかになるのです。

出た全ての課題に関する不満をカテゴリに分け、今度はそのカテゴリの中で問題点を集約していきます。例えば、節電、防犯、照明、掃除、椅子の座り心地など、普段仕事をしている中で気になっている点を挙げていきましょう。さらに、コミュニケーション、モチベーション、作業効率などでもっとよくできないのか、よくするためにはどうすべきかをディスカッションも有効です。

・会社のビジョンとイメージをデザインする

オフィスコンセプトには、会社の理念とビジョン、ブランドを含めて考える必要があります。これらを考慮することで、コーポレートカラーやイメージが視覚化でき、デザインに組み込むことが可能です。

来客のあるエントランスや会議室だけでなく、社員のワークスペースや休憩室などにも楽しめる工夫をするなど、社内のデザインにもビジョンやブランドを反映することで、社員のモチベーションアップが期待できます。 社内環境の向上は、作業効率にも影響します。効率化は働き方改革でも重要視している項目です。対外的なデザインだけではなく、スタッフの作業環境も考慮しながらデザインしていくことが大切です。

・コーポレートカラーを決める

コーポレートカラーがあることで、オフィスのデザインに統一感が生まれます。ブランドをイメージした色にすることで、ブランディング効果も期待できます。

また、コーポレートカラーは、会社・店舗のイメージと直結し、人間の心理に様々な影響を与えます。これからコーポレートカラーを決めるのであれば、ブランドイメージに合わせた色がよいでしょう。

その際、カラーが持つ心理学的なパワーや特性、印象を考慮することで、ブランド力アップ、スタッフの意識向上につなげることが可能です。オフィスのイメージに合う最適なカラーリングを導き出し、色をもとにデザインを考えましょう。

  • 赤…リーダーシップを発揮する、情熱的で野性的なカラー。ベンチャーやトップ企業に向く。
  • ピンク…女性的。ソフトで優しさ・温かみのあるカラー。女性向け商品を扱う企業に向く。
  • 紫…感性が豊かで個性が光るカリスマカラー。アート系の企業に向く。
  • 青…冷静・クールで知性的。爽やかで誠実なカラー。まじめで知的な業種に向く。
  • 水…柔軟性がありバランスのとれたカラー。清潔感をアピールしたい業種に向く。
  • 緑…自然・調和をイメージし、協調性をもたらすカラー。エコロジーを掲げる企業に向く。
  • オレンジ…陽気で気さく、社交的でやさしさや思いやりがあるカラー。人材会社などに向く。
  • 黄…知的でユーモアラス、好奇心旺盛なカラー。クリエイティブな企業に向く。
  • 茶…落ち着き・責任感・安定感を兼ね備えた、親しみのあるカラー。カフェやホテルなど人が集まる場所に向く。
  • 黒…クールで都会的、洗練された雰囲気を持つカラー。法律事務所など信頼感を重視する業種に向く。
  • グレー…協調性と安定性に優れたバランス感のあるカラー。プロデュース系の業種に向く。

・トレンドを取り入れる

流行りのデザインを取り入れることは、スタッフのモチベーションのためにも必要です。ここ数年の就活生は、オフィスデザインの良さも重要視しており、労働者もトレンドのオフィスで働くことでモチベーションに繋がるとの声が高まっています。

殺風景な会議室や事務的な造りのデスクとチェアが置かれたいかにも事務所という雰囲気のオフィスに魅力を感じる人は少なく、おしゃれなオフィスデザインに好印象を抱きやすいと言えます。

では、最近のオフィスデザインのトレンドはどのようなデザインなのでしょうか。

一つ目は、「壁が少ないオープンな空間」です。

一昔前のデスクは、部署間が壁で仕切られ、会議室は重々しい扉の向こうであるイメージですが、最近ではスタッフ同士のコミュニケーションが重要視されており、壁を取り払ったオフィスが増えています。

デスクに区切りがなくすぐに同僚とコミュニケーションが取れるメリットはもちろんですが、壁がなく全体を見渡せることはフラットな環境で仕事をしていることを印象付けることが出来、またスペース全体を広々と見せられることでオフィス全体に開放感を生みます。フリーアドレス制など、あえて決まった席を作らず、その日その時の仕事に応じて好きな場所で作業ができるようなものもあります。

二つ目は、フリースペースの導入です。

これは主にIT系やクリエイティブ職に見られるトレンドですが、最近では事務系のオフィスでも取り入れられています。オフィスらしくない空間を作り、社員が仕事から離れてくつろげるようなリフレッシュルームを設けたり、リフレッシュだけではなく、ちょっとした打ち合わせができるようになっているものもあります。

オフィスは1日のうち長い時間を過ごす場所です。息抜きをすることで、仕事に集中することができ、リラックスした空間でアイディアを出しやすく、また軽い打ち合わせをすることで無駄な会議を減らすことができます。

特に、デザイナーやライターなど、アイデアが求められるクリエイティブな職種においては無機質なオフィスでずっとデスクに向かうよりも、適度にリフレッシュしながら仕事が出来る環境の方がアイディアが出やすく向いているとされています。

フリースペースがおしゃれであるような、オフィス自体がオフィスらしくないデザインのオフィスは、リクルーターへのアピールになり、人材の獲得、定着にも繋がります。

三つ目は、オフィスにグリーンや自然素材を取り入れることです。

ミーティングテーブルや来客用チェアにナチュラル系素材のインテリアを導入するのはもちろん、オフィス全体にグリーンを効果的に取り入れる企業が増えています。木やグリーンはリラックス効果があり、スタッフのリフレッシュにもつながります。

また、グリーンのメンテナンスを社内で行うことで、スタッフの癒し効果も期待できます。

コンセプトを決めるときには、体外的なブランディングをはかるのか、それともスタッフの意識向上や作業効率を重要視するかによって、コンセプトもデザインも違ってきます。

コンセプトは、社員全員のアンケートをとって決めるのも良いのですが、やはり雑多になってしまいがちです。かといって、役員などトップが決めてしまっては、スタッフの思いを反映しないデザイン位なってしまうかもしれません。現場のスタッフの要望と、企業としても目標をすり合わせて、独りよがりにならないコンセプトを決めることが大切です。

コーポレートカラーが決まったら、名刺やホームページ、広告やパンフレット、ロゴなどにも反映することで、対外的に統一感のあるブランディングを行うことが可能です。スタッフも、常にブランドを意識することにつながるため、モチベーション向上も期待できます。

4.オフィスコンセプトを明確にする際に犯しやすいミスとは?

コンセプトを明確にするとき、理想を追い求めすぎて本末転倒になる場合があります。コーポレートカラーが赤だからといって、どこにでも赤を使ってしまっては落ち着かないオフィスとなるでしょう。どこにでもオープンなオフィスにしてしまっては、ひとりでこもって仕事をしたいスタッフにとっては苦痛以外何者でもなくなってしまいます。
コンセプトを明確にしたけれども、明確化に失敗してしまった例をみてみましょう。

家具の大きさ・設置場所

オフィスデザインの失敗例でよくみられるのが、家具の大きさ・設置場所に関するミスです。

最も多いのが、「家具が大きすぎて設置予定場所に置けなかった」「予定よりスペースを必要とした」という場合です。特に、移転先の広さを考えずに家具を選んでしまったり、オフィスらしくないものにしようと家庭用家具を選んでしまったときに、起こりがちです。

先走って家具を先に買わないようにしましょう。コンセプトを決めてから物件を選ぶことが理想です。

導線がいまひとつ

実際にオフィスで業務が始まってみると、「頻繁に関わる部署同士を離してしまったのでコミュニケーションが取りづらい」「一つの作業を行うためにあちこちに移動しなければならない」という事が起こりえます。

導線を考えないで配置してしまうと、時間の浪費だけでなく移動回数増による紛失等のリスクも上げてしまい、ミスが多発するなど業務効率が著しく下がってしまいます。

また、オフィスらしくないオフィスにしようと、おしゃれな家具を選んで配置した場合、そもそも家庭用の家具なので、配線がうまくいかず、結局使いづらいオフィスになってしまう例も多いようです。

いくらおしゃれでトレンドにオフィスにしたいとしても、オフィスは仕事をする場所です。導線を考え、スタッフの働きやすさを重要視しましょう。そのためにも、コンセプトの明確化が必要なのです。

会社に合ったデスクレイアウトを選択できているか

オフィスレイアウトを変更するときに重要なのがデスクの配置です。

日本の企業では、対向式レイアウトと呼ばれるもので、1カ所に対面式で部署ごとに1つの島を作ってデスク、袖机、椅子を配置させるオフィスレイアウトが一般的です。1台の電話機を複数で共有でき、通路と作業スペースが別れているため、執務スペースを効率よく使えるというメリットがあります。

また、両隣と向かい合わせに座る社員とも距離が近いため、コミュニケーションがとりやすいと考えられています。

しかし、対向式レイアウトはどの企業でも最適なレイアウトではありません。コミュニケーションがとりやすいということは、見方を変えれば集中して作業したい人の集中力の妨げになってしまうかもしれません。そのため、現在のオフィスで抱えている問題と照らし合わせながら、社員の生産性が上がる最適なデスクの配置を考えましょう。フリースペースやスタンディングなど、トレンドのデスク配置もあります。企業風土や業種によって選択すると良いでしょう。

働いやすい基準寸法を基にレイアウトを考える

オフィスには、最適な座席や通路の執務スペースの基準寸法があります。座席レイアウトは仕事をする際の動線、立ったり座ったりするのにストレスなく動作できるスペースを確保しなければ、配線ができなかったり、移動するたびに他の人に迷惑をかけるなど、居心地の悪いオフィスとなってしまいます。また、通路をスムーズに行き来できるか、人とすれちがうときにストレスなくお互いが歩くことができるかも重要です。

座席レイアウトは、着座するときのデスク周辺と通路幅を合わせた寸法を考えます。

一般的にストレスなく着座したり、通路を通ったりする基準寸法は、デスクスペースが縦700mm ×幅1200mmといわれています。着座するのにストレスのないデスクの高さは700mmから730mmとるとよいでしょう。

また、立ったり座ったりして作業を行うスペースは最低限400mm確保しておきましょう。通路幅に関しては、1350mmのスペースをとると、人とすれちがってもお互いがストレスなく通路を歩けると言われています。

また、広ければ良いというものでもありません。広すぎるとかえって落ち着かなくなり、コミュニケーションもうまくいかなくなってしまいます。基準寸法を参考にして、デスク配置とスペースを考えていきましょう。

オフィススペースの取り方は適切か?

広すぎるオフィススペースでも狭すぎるスペースでも、快適なオフィスとは言えません。オフィスレイアウトは、一人当たりの執務スペースが快適なものであるか考え流必要があります。

一般的に執務スペースの広さ(平方メートル)÷ 従業員数(人)で計算した場合、6平方メートルが最適な社員一人あたりの執務スペースと言われています。オフィスレイアウトを変更する際に、6平方メートルよりも社員一人あたりの執務スペースが狭ければ、社員のストレスを増加させます。またこの値よりも広かった場合は、執務スペースを無駄に使っていることがわかります。

執務スペースに置くのはデスクだけではありません。コピー機やロッカーなどの収納する家具、ミーティングスペースも確保する必要です。また、執務スペースを考えるときには、あえてものを置かないスペースを作ることも重要です。オフィス空間の余白は、スタッフの心の余裕を作ります。

社員一人当たりの適切なスペースと、コピー機、ロッカー、ミーティングスペース、余白を総合的にみてバランスよくコンセプトを活かして考えましょう。

5.オフィスコンセプトを決める際、代表に一存するか?それともプロジェクトチームを作るべきか?


オフィスのコンセプトを決めるのは、トップでしょうか、それとも現場にいるスタッフでしょうか。

ある企業のアンケートによると、オフィスデザインのコンセプトとして一番重視したいのは「モチベーション」と答えた人が最も多く、全体の約4割に達することがわかりました。

第2位は同数で「来客への印象」「生産性の向上」ですが、この二つの項目も、モチベーションの向上につながります。スタッフにとって、やる気が出るオフィスであることが第一条件なのです。

オフィスレイアウトのコンセプトを決めるうえで忘れてはならないことが、スタッフ全員が納得できるものにすることです。そうでなければ、モチベーションが上がるオフィスを作ることは難しいでしょう。

現場の社員が一番、解決しなければならない課題や問題点を知っています。したがって、コンセプトの明確化は、スタッフたちが持つ不満や課題を出し合うことからはじまります。色々なアイディアが出てくることで、オフィスの問題点や課題が浮き彫りになり、ある一定のカテゴリを発見することができるでしょう。似たような課題や希望、アイディアは、一つのカテゴリーに分類し、カテゴリを一つ一つ検討して生きます。

たとえばスタッフ同士のコミュニケーション力、会社のコーポレートイメージやブランディングの発信力、生産性などといった形に分けてみます。カテゴリをまとめていくと、スタッフが普段仕事をするうえで何に不満を持ち、どうなったら良いのかが浮き彫りになるはずです。

スタッフ全体で意見交換をすることで、社員1人ひとりの考えがオフィスに反映し、組織の一員であることの自覚も生まれます。そうすることで、社員同士のコミュニケーションが円滑になり、仕事の生産性が上がり、業績アップに結びついていくのです。

これがトップで決めたトップダウン方式では、スタッフのモチベーションは下がるでしょう。やらされた、働かせられている感覚が強くなり、いくらおしゃれでインスタ映えするオフィスとしても不満が残るものです。スタッフの意見を吸い上げ、そこにトップの希望をすり合わせていくのが、失敗しないコンセプト作りにつながります。

6.オフィスコンセプトを作る際に、オフィスデザインのプロに頼るべきか?

オフィスのコンセプト明確化は、オフィスレイアウトを決めるときに最初に決めるべきであることがわかりました。コンセプトは問題点を洗い出し、希望や解決を導き出すものです。したがって、スタッフ全体で、どういう風に仕事をしたいか、また社員がどんな仕事をしたいかを明確にすることから考える必要があります。

では、スタッフだけで正しくコンセプトを導き出すことができるのでしょうか。

答えは、「プロに入ってもらった方が明確化しやすい」ということです。

プロのデザイナーは、数多くのオフィスデザインを手がけてきています。多くの問題を解決し、課題に対して何が有効なのかを知っています。さらに、業種によって何がトレンドで、何か効果的なのかも知っています。多くの事例があるので、課題によって提案も可能です。

プロのデザイナーは、オフィスレイアウトを決める際に、最初に経営者や担当者にコンセプトについてヒアリングします。次に、スタッフがどんな問題を抱えているのかをヒアリングし、トップとスタッフの考えや希望の違いから、お互いを理解しどちらも満足できるデザイン提案をしてくれるでしょう。

また、優秀なデザイン会社は伝えた要望から複数のデザイン案を提案し、全ての見積りを出してくれることが多いです。そういった会社はデザインのすり合わせにかける時間も短縮できるため、スピード感をもってプロジェクトを進めることが出来ます。

7.社外の第三者がオフィスコンセプトを決める際、介在するメリットは?

プロのデザイナーといっても、社内の総務や広報が担当となる場合もあるでしょう。社内のことなので、できるだけ内製で決めていきたいという企業が多いかもしれません。

しかし、全て社内だけで進めてしまうと、社内のスタッフは良いけれども、来客者にはブランドが伝わりにくいということがあります。自由なレイアウトにしたとしても、来客者にとっては落ち着かない、フリーだけれどもフリーダムすぎるという印象になってしまうかもしれません。

第三者が入ることで、ひとりよがりになりがちなコンセプトを、対外的に見せられるものになるのです。自分のことはよくわからないもので、自分の会社のブランドや問題は見えにくいものです。第三者が入ることで、別の視点から観察することが可能となり、客観的にコンセプトを作ることができるでしょう。

また、自分たちだけで行うと、なかなか執着がありまとまらないこともあります。そう言った場合も、第三者なら必要なものと必要ではないものを分けることができるため、明確化からのデザインも早く進めることが可能です。

8.働く人が幸せになれるオフィスデザインとは?


オフィスは仕事をする場所です。心地よく快適にストレスなく仕事ができるということは、この上なく幸せなことなのかもしれません。具体的に、どのようなオフィスが心地よく快適なのでしょうか。

オフィスは仕事場のみならず、接客の場としての機能があります。来客者が来て心地よいと思うオフィスは、スタッフが元気でのびのびとした雰囲気が感じられることです。
もちろん、ブランドを意識したデザインも大切な要素で、目に見えるためわかりやすくもあります。しかし、それ以上に大切なのは、スタッフやオフィスの空気感です。

したがって、一番重要視しなくてはならないのは、スタッフが気持ちよく働けるかどうかなのです。

スタッフが気持ちよく働けることは、モチベーションアップにつながります。モチベーションは、企業の成長にも結びつきます。スタッフのやる気を引き出し、人材育成・確保につなげるためにも、環境整備は重要な要素です。

仕事が楽しく、訪れると元気が出るオフィス。それは業種によって、または企業の風土によってそれぞれでしょう。コンセプトを決め、デザインへと反映させるためには、正しく自分たちを理解することから始めることが大切です。

今、働き改革が推進され、働き方の多様化が進められています。好きな場所で快適に働くことは、モチベーションを向上させ、生産性をアップさせます。何が快適で、何がスタッフと企業にとって良いのか、その答えはそれぞれが自分の問題として考える必要があります。

自分らしく働くということを意識し、生産性を向上するために何が必要なのかを見つけることが大切です。

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