女性社長というと、何となく華やいだイメージがあり、社長そのものが企業のブランドにもなりえます。社長のイメージがそのまま企業のイメージとなるのです。女性がスタッフと会社を率いるオフィスに取り入れるべきデザインはどんなものでしょう。女性社長のオフィスデザインを考察します。
目次
1.女性社長は以外と少ない?
2016年4月に女性活躍推進法が施行され、企業における女性の管理者や経営者は増えています。2017年5月11日には「世界女性サミット」が初めて東京で開催され、60を超える国々から女性経営者や女性起業家が参加しました。また、5月25日に開かれた男女共同参画会議では、女性の起業支援の強化が議論・検討され、女性のビジネス進出に大きな期待がかかっています。
しかし、男性の経営者に比べると女性経営者の数は少なく、2017年4月末時点の女性社長は企業全体の7.69%(帝国データバンク)。「女性の経営者」「女性社長」はまだ珍しく、注目される存在なのです。
2.経営に影響する社長のブランディング
女性社長を就任経緯別にみると、「創業者」が41.5%です。自分で起業した女性がそのまま社長に就任した形が一番多くなっています。次に多いのは33.9%の「同族継承」で、家業を継いだという女性も多いようです。
女性社長が率いる起業の年商規模別は、年商「5000万円未満」が10.62%で最高。年商が大きくなるにつれて女性社長比率は低下し、「100億円以上」では1.36%にとどまっています。
このように、女性経営者の企業は規模が比較的小さく、社長の経営ビジョンがそのまま企業のビジョンとなり、創業者である社長のイメージが色濃く企業イメージに反映します。社長のブランディングが、企業のブランディングにも反映すると言っても過言ではありません。
女性社長のビジョンやカリスマ、言葉は、多くのビジネスの現場で注目されています。社長自身が広告塔となる場合もあるでしょう。
小さな企業であればあるほど、女性社長が企業のブランドそのものと成りえるのです。特に、女性は憧れる像を自分に投影し、やる気を起こしていきます。
自分自身が理想の社長像へ成長することで企業は成長し、社長のイメージや人柄に惹かれた人材や顧客が集まります。
女性社長のイメージアップは、企業の成長にも影響するのです。
3.女性らしさとビジネスライクのバランスを
女性社長のオフィスは、社長や企業のビジョン、イメージを反映したデザインであることで、ブランドを伝えられるオフィスとなります。
例えば、テーマカラーを社長の持ち物とオフィスデザインに取り入れることで、社長自らが広告となることができます。社員にもブランドを意識させることができ、華やかなワークスペーストなるでしょう。カリスマ性のある女性社長なら、憧れて真似をする女性スタッフも現れるかもしれません。
に、エントランスや受付スペースは第一印象を決める場所。女性らしく華やかさや上品さなど、社長と企業のイメージを盛り込むことで、社長が持つブランドとの一体感が生まれます。
また、女性は環境により自分を演出することができます。自分のなりたい女性像をイメージしたオフィスデザインにすることにより、理想の女性社長へセルフブランディングが可能です。
さらに、女性はコミュニケーションを重要視します。これ
は女性社長でも同じです。オープンなオフィスデザインやデスクの配置にすることで、女性の細やかさや共感する能力などの良い面を引き出すことができます。コミュニケーションがとれることで、ビジョンはもちろん、課題や問題点の共有も可能です。女性特有の柔軟さで、解決への提案や話し合いができるでしょう。
とはいえ、経営者も女性でスタッフも女性だけのオフィスでは、オープンにしすぎてしまうことで仲良しクラブにもなりかねません。仕事に集中できるデスク配置やスタッフのためのフリースペースの配置など、社長とスタッフとの程よい距離を保つことができる工夫も必要です。
4.最後に
女性というのは案外ドライであり、腹が据わっているところがあります。ビジネスにおいても同様で、男性よりも男気のある経営を行う女性社長も多いものです。
しかし、いざという時はでは漢でも、女性ならではの柔らかさや華やかさも見せたいもの。女性らしさをイメージしたオフィスデザインで、社長ブランディングを始めてみてはいかがでしょう。