オフィスデザインと離職率は関係があるのか?

離職率が高くなる理由は、就業時間や業務内容の不満など様々です。これらの課題を解決するべく働き方改革の施策を実行しても、毎月の送別会が一向に減らない企業もあるようです。

離職率が高い職場の、本当の原因は何でしょう。今回は、離職の原因を改善するオフィスデザインを考察します。

離職の理由は従業員満足度の不足

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人口減少や少子化問題により、労働者不足は今や日本経済にとって深刻な問題です。加えて、最近では新入社員の離職率や従業員の転職率が増加しています。このため、労働力の確保はもちろん、人材育成もままなりません。企業にとって、離職率の低下への取り組みは急務です。

この離職率は、従業員満足度に関連があると言われています。従業員満足度とは、給与等の待遇だけではなく、職場環境や福利厚生、モチベーションの維持等の改善により満足度を高めることで、業務効率の向上や生産性を上げる指数です。

従業員満足度が上がることでモチベーションがアップし、離職率の低下に繋がります。反対に、従業員満足度が低い企業は離職率が高く、顧客満足度も比例して下がるため、業績は伸び悩むようです。

従業員満足度を上げるひとつのキーワードが、「職場環境」です。実は、新入社員の離職率の高さも、この「職場環境」が関係しているとされています。

職場環境のキーワードは「コミュニケーション」?

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厚生労働省が発表した平成25年若年者雇用実態調査では、新入社員が入社した企業を辞めた理由として「労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった」を上げています。

次に多いのが「人間関係がよくなかった」です。前者は従業員待遇によるものですが、後者は職場環境が原因となっています。働き方改革でいくら待遇を改善しても離職が減らない理由は、職場環境にも問題があるからなのです。

円滑な人間関係は、良いコミュニケーションから生まれます。つまり、職場環境を改善するのは良好なコミュニケーションです。

実際、社内のコミュニケーションを高めたことにより、社員の定着率を高めた企業があります。これら企業は、デスクの配置やフリースペース、ミーティングルームの在り方で、オフィスの人間関係を改善させることに成功しました。

離職率低下に成功したオフィスとは?

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では、どんなオフィスデザインがコミュニケーションを向上させ、離職率の低下へと繋げることができるのでしょう。実際の例を見てみましょう。

シンガポールのとある企業のコールセンターでは、離職率が100%で毎年従業員が入れ替わっていました。しかし、「コミュニケーションの進化」を行うことで離職率が低下し、ミスが減ったといいます。この「コミュニケーションの進化」とは、オフィスデザインのリフォームを行うことから始まりました。

例えば、社員を指導する「コーチングルーム」を、窓のない閉塞感のある部屋から仕切りをクリアガラスにしたオープンスペースへと変えました。このことで、コーチングを受けることは叱られることではなく、相談やアドバイスを受けることであると理解できるようになったと言います。

さらに、社内に公園を設け、自由にリラックスできるようにしました。デスクの配置をチームごとまとめ、お互いに相談しやすい距離とレイアウトに変更しました。こうすることで、助け合いが増えミスも減ったそうです。

また、とあるITエンジニアの職場は、一時期自殺者が出るほど職場環境の悪いものでした。この原因は、デスクの配置にありました。それは、エンジニアたちは教室で授業を受けるような配置のデスクにつき、彼らの業務の様子を後ろから管理者が監視しているというレイアウトだったのです。

デスクをチームごとに向かい合わせにし、直接視線が合わない配置にしたところ、離職率は大きく減りました。コミュニケーションが取りづらい上に、管理者に常に監視されていることが大きなプレッシャーとなっていたのです。

これまで男性が圧倒的に多かった清水建設では、働き方改革で増えた女性従業員のために、女性用のトイレや更衣室を整備し、作業服やヘルメットも女性用を用意しました。さらに、結婚退職した女性の再雇用、ベビーシッター補助金の給付、女性管理者の登用を行っています。特に女性管理者が増えることにより、女性社員が相談しやすい環境をつくり、女性社員同士のコミュニケーションの向上に役立っているといいます。

まとめ

オフィスデザインがコミュニケーションに関係していることは、これら多くの事例からもわかります。

社員たちが1日の大半を過ごすオフィス。コミュニケーションが良好であればモチベーションも上がり、多少のストレスも乗り越えられるものです。
企業の定着率を高めるためのオフィス環境の改善は、給与や労働時間等の待遇と同じくらい重要な要素なのかもしれません。

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