目次
- 1.厚生労働省による(2021年2月時点)新型コロナウイルス感染症の“いま”に関する11の知識
- 2.厚生労働省による新型コロナウイルス感染症(変異株)とは?
- 3.オフィスにおけるソーシャルディスタンスの重要性を改めて考える
- 4.ウィズ・コロナの時代に求められるオフィスのデザインとは?
- 5.ソーシャルディスタンスを保つために押さえておきたいレイアウトとは?
- 6.オフィスにおける新型コロナウイルス感染予防のための注意点とは?
- 7.ウィズ・コロナの時代だからこそ、オフィスデザインのプロに任せるべき!
1.厚生労働省による(2021年3月時点)新型コロナウイルス感染症の“いま”に関する11の知識
出典:https://officepulse.captivate.com/
懸念されていた“第4波”に突入してしまった新型コロナウイルス感染症。2021年4月25日より、東京都・京都府・大阪府・兵庫県では、再び緊急事態宣言が発令されました。
その他一部県においても「まん延防止等重点措置」が実施され、今年のゴールデンウィークに大きな影響をもたらしました。
さて、厚生労働省のHPでも、2021年3月より、新たな情報が更新されています。
厚生労働省“新型コロナウイルス感染症について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
「新型コロナウイルス感染症の“いま”に関する11の知識」の項目が、現在における最新情報です。
https://www.mhlw.go.jp/content/000749530.pdf
一部自治体では、医療従事者および65才以上の高齢者へのワクチン接種が実施され、その他の地域でも、5月からワクチン接種予約が始まります。
国の今後の予定としては、早ければ基礎疾患を有する人が6月から、64才以下の人へは7月から順次接種できるようになるとのこと。
ワクチンは接種後3~4週間あけて再び2本目を打たねばならないため、希望者全員に効果が発揮されるのは秋ぐらいかもしれません。
2.厚生労働省による新型コロナウイルス感染症(変異株)とは?
現在の“第4波”に追い打ちをかけているのは、国内に変異株が流行しているためと考えられています。ではいったい、その「変異株」とはどのようなウイルスなのでしょう?
厚生労働省の「新型コロナウイルス感染症(変異株)への対応」を見てみましょう。
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000766545.pdf
・N501Yの変異のある変異株
主に、イギリス株・南アフリカ株・ブラジル株と呼ばれているものがこれに該当します。
従来株よりも感染力が高く、また年齢が若くても重症化しやすいという可能性が指摘されています。
・E484Kの変異がある変異株
免疫やワクチンの効果を低下させる可能性が指摘されている変異株。
上記同様、南アフリカ株・ブラジル株もこれに当てはまり、さらにフィリピン株もこの変異を有しています。
ワクチンが徐々に普及される中、変異株にどこまで薬効を発揮できるのか、これもまだ研究段階。
ファイザー製のワクチンに関しては、種々の変異株にも一定の有効性が期待できるとされていますが、ウイルスは常に進化してゆくもの。
64才以下の人すべてがファイザー製を投与できるとも限りませんし、ワクチンによる副反応についてもまだハッキリとした結論が出ていない状況です。
従来株も変異株も、今までどおり国民一人一人の感染予防対策が不可欠といえるでしょう。
3.オフィスにおけるソーシャルディスタンスの重要性を改めて考える
出典:https://worklearnplay.files.wordpress.com/
ある調査によるところ、人の口から発せられる飛沫の飛距離は
・呼吸 約0.5メートル
・普通の会話 約1メートル
・せき 約2~3メートル
・くしゃみ 約5~7メートル
といわれています。
いずれもマスクがない状態での数値ですが、一定以上の時間滞在するであろう「オフィス」という場所の特性を考えると、やはり従業員どうしのソーシャルディスタンスは最低でも1メートル、可能であれば、2メートルは保つのが望ましいといえます。
マスクをしていても、常時正しい状態で着用できているとは限りません。また、人と人との距離感も大切ですが、「1部屋につき何人まで」と、なるべく人数制限をもうけることも検討しましょう。
4.ウィズ・コロナの時代に求められるオフィスのデザインとは?
出典:https://www.restorationonline.com.au/
従業員どうしの心がけも大切ですが、オフィスデザインに工夫を取り入れることでも、感染予防対策が可能です。
●クロス材・床材など
“抗菌”効果のある素材は従来から存在していましたが、現在注目を浴びているのは“抗ウイルス”効果のある素材。多くのウイルスは、表面にタンパク質のトゲを持っています。飛沫などで空中を舞ったウイルスが、“抗ウイルス”効果のある壁紙に付着すると、このトゲを無効化してくれます。
このトゲがなくなれば、ウイルスはほとんど感染力を失ったも同然。感染→増殖ができない環境下では、やがて死滅するだけですから、内装の素材に頼ってみるのもオススメです。
●ドアノブなどの金属部品
経年や手の皮脂により、使っていくうちに“アジ感”が出る面で人気の、銅・真鍮素材。実は銅を含む金属は、ウイルス対策にも有効なのです。銅には天然の抗ウイルス作用があり、表面に付着したウイルスは銅の上では、長く生きることができません。通常は3~4時間、早ければ数分で死滅してしまいます。
インテリア部材で多様される、ステンレス・プラスチック上だと、2~3日も感染力を保つのですから、銅の抗ウイルス効果がいかに高いかがわかります。真鍮も銅を60%ほど含む材質であるため、他の金属よりは断然効果的といえるでしょう。
ウイルス対策をすると、どうしてもオフィスのデザイン性を犠牲にしてしまうと思われがち。ですが材質選びを工夫すれば、見栄えも損なわず、安心して働けるオフィスデザインが作れます!
5.ソーシャルディスタンスを保つために押さえておきたいレイアウトとは?
コロナ禍において、もっとも避けるべきレイアウトと言われているのが「島型」です。
島型を廃止できない事情があるならば、パーテーションをもちいて直接対面を防がなければなりません。
ソーシャルディスタンスを保つために、押さえておきたいレイアウトは、主に以下の3パターン。
●対角線レイアウト
島型から、対角線状にデスクを減らしていくイメージです。正面からは人がいなくなりますが、斜め前には誰かがいる状態なので、適度に他の社員の顔を見ることが可能となります。また、変形型デスクを並べれば、一見島型のように見えても対角線で着座でき、デザイン性も高いため、インテリアの要にも一躍かってくれます。
●スクール型レイアウト
その名の通り、学校の机の配置のように全員が一方を向くようにデスクを配置します。一部屋における従業員数が多い場合、この方法が最も対面リスクを避けるのに適していると言えるでしょう。
●背面式レイアウト
すべての座席を壁に向けて設置します。これでも対面を避けることが可能となり、飛沫感染を防ぎやすくなります。
これらのデスクレイアウトに加え、動線の工夫もプラスすると効果UP。
●通路の一方通行化
●ドアが2つある間取りなら、それぞれを入口と出口専用にする
●空気清浄機や換気システムがある場合、複合機などの共有設備は風下に設置
●休憩室・喫煙室の入室には人数制限をもうける
デスクに着座しているとき以外でも、なるべく従業員どうしが対面しないように工夫すると安心です。
6.オフィスにおける新型コロナウイルス感染予防のための注意点とは?
出典:https://althealthworks.com/
こまめな手洗い・消毒はもちろんですが、意外とできていない人が多いのが“正しいマスクの着用”です。
●会話をしていると、だんだんマスクがずれ、鼻が出てしまってはいませんか?
くしゃみでもしない限り、鼻から飛沫を拡散させることはないという意見もあります。しかし仮にそうであったとしても、鼻を出している人が鼻からウイルスに感染してしまう恐れがありますので、やはり鼻もしっかり覆いましょう。
●ずれたマスクを直す際、面の部分を直接素手でさわってはいませんか?
マスクの役割はフィルターです。つまりマスク表面でウイルスがシャットアウトされるのですから、そこに触れれば手にウイルスがつく可能性も。無意識にやってしまいがちですが、マスクのズレは、耳ヒモやフチの部分だけで直すようにしましょう。
●マスクをしているからといって、そのまま咳やくしゃみをしていませんか?
製品によってフィルターの質はさまざまですが、マスクをしていても飛沫を完全に飛ばさないわけではありません。咳・くしゃみの際は、マスクをしていても、普段のエチケット同様にハンカチや肘で口を覆いましょう。前述のとおり、手で押さえるのはNGです。
正しく着用すれば一定の感染予防効果が得られるマスクでも、扱い方次第ではスキを作ってしまう場合も。マスク効果も賛否両論ありますが、マナー問題からトラブルに発展するケースもあります。周囲から不快に思われない扱い方を心掛けたいですね。
7.ウィズ・コロナの時代だからこそ、オフィスデザインのプロに任せるべき!
出典:https://www.jbhrefurbishments.co.uk/
どんなに気を付けていたとしても、クラスターを発生させてしまう可能性はゼロではありません。ウィズ・コロナの生活様式になって早1年。すでにみなさまも、オフィスでできる限りの感染予防対策はしているでしょう。
ですが、実際にプロの目線で現場を見ていると、まだ取り組み足りないオフィスが多いのが実状です。オフィスデザインを作っているプロは、国内外のクラスター情報を収集し、「実際にどのような環境下で感染拡大したのか」などの研究もおこなっています。
新型コロナウイルスも、やっとワクチンが認可された段階で、“特効薬”はまだありません。変異株でウイルスの特性も変わる中、我々はまだしばらくは、ウィズ・コロナの時代を生きていかなければならない見通し。
そのためにも「今だけ」のオフィスではなく、プロによる本格的な対コロナオフィスデザインを導入することを、強くオススメします。安全で快適に働けるのは大前提で、企業イメージをも重視した、デザイン性を損なわない環境にシフトしていきまょう!