目次
- 1.新型コロナウイルスの影響で急激に普及したテレワーク
- 2.テレワークのメリットとは?
- 3.テレワークのデメリットとは?
- 4.これからのオフィスデザインに求められることとは?
- 5.結論:テレワークが一般化しつつあるいま、使い勝手の良いオフィスデザインとは?
1.新型コロナウイルスの影響で急激に普及したテレワーク
これまでテレワークは、ノマドワーカーや一部のフリーランスの方々がおこなうくらいで、一般の会社員にとってはあまり縁のないものでした。しかし新型コロナウイルスの影響で、在宅勤務にシフトせざるを得ない状況となり、今回初めてテレワークデビューをした方が大勢います。
いくら日々の業務でネットワークを駆使していると言えど、急に自宅で仕事をするように命じられ、最初は戸惑いを覚えた方も多いでしょう。ピーク時と比較すれば若干落ち着きを見せたコロナウイルス。
緊急事態宣言の解除とともに、通勤が復活となった会社員の方も相当数いるようですが、なるべくであれば、収束までは極力テレワークを取り入れてほしいという国の方針は健在です。
快適なテレワークのために、まず私たちはどのようなポイントに着目すればよいのでしょうか?
2.テレワークのメリットとは?
何といっても、通勤をすることなく、朝起きたら自宅でそのまま仕事にとりかかることができるのが、最大のメリットと言えるかもしれません。都市部での朝の通勤ラッシュは、それだけでエネルギーを吸い取られてしまうほど。
コロナ対策として、時間差通勤を導入している企業もあるようですが、それはそれで生活リズムが狂う原因にもなりかねません。オフィス勤務と違い周囲の目がないため、不用意に気を張る必要もなく、与えられた期日さえ守れば自分のペースで業務をこなせるのがいいですね。
ちょっとしたあくびをしても睨まれる心配もありません(笑)。コミュニケーションが必要な際にのみ、オンライン会議やチャットに応対すればいいだけなので、あらかじめ会議の時間がわかっていれば、それまで身だしなみを整える必要もありません。
極端に言ってしまえば、1日中パジャマ姿でも働けてしまいます。対人時の気遣いが不要な点も、大きなメリットと言えそうです。また、自炊派の人にとっては、朝お弁当作りのために早く起きる必要もないですし、お昼も自宅で済ませることができるなど、業務の合間に家事をはかどらせる“ながら作業”ができるのも嬉しいですね。
3.テレワークのデメリットとは?
一見、出社よりも「気楽・気まま」かのように思えるテレワーク。ですがそんなメリットの中にも落とし穴があると感じている人も多いようです。例えば、この気楽さゆえに、モチベーションを失ってしまうことも危惧されます。
個々の性格次第ではあるものの、多少は監視の目がある方が、気持ちも引き締まると感じる人は少なくない様子。ほかにも、個人の裁量をこなす分には構わないが、いざオンライン会議をするとなった際、お互いの回線速度が異なることによる音声・映像の遅延にイライラしてしまう…という意見も耳にします。
「いざ」という時には直接対面して解決したほうが早いと感じる場合もあるでしょう。また、冒頭でも触れたように、現在では徐々に通勤体制へ戻している企業も多数存在しています。
そんな人たちから聞こえてくるのは、決まって「長らく在宅勤務だったので、五月病みたいな憂鬱さを感じる」という声。経済的にコロナの影響を直に受けた業種では、テレワーク中も仕事そのものが少なかったという要因もあるようです。
今まで我々日本人のほとんどは、ネクタイを締めて家を出て気持ちを仕事モードに切り替える…といったルーティンが当たり前でした。その点において、テレワークは公私の境があいまいになりやすいのが、デメリットと言えそうです。
4.これからのオフィスデザインに求められることとは?
いずれにせよ、「無駄な通勤」が省けるのは企業にとってもコスト削減に繋がります。新型コロナウイルスのせいとはいえど、一度新たな経験をした企業にとって、今後も経済的なメリットを考慮すれば、決して一時の流行ではなく、今後も定着していくと思しきテレワーク。
そんな新しい環境には、どういったオフィスデザインがふさわしいのでしょうか?ここではオフィスと自宅を2つの職場ととらえ、そのニーズに迫ってみましょう。
・オフィス
出典:https://www.beatnik-inc.com/
オフィスワーカーがテレワークを導入しやすくするには、まず職場にフリースペースを設けることが大切です。1つのデスクに縛られず、ネットワークさえ繋がれば、オフィスのどこにいても働けるスタイルを目指しましょう。
フリースペースを設置するだけで、オフィスを現代的に見せることもできますし、デザインの選択肢がいっきに拡がります。人は少し場所を変えただけでも、脳がリセットされるもの。1人で集中力を高められる半個室や、少人数で肩を並べながら作業ができる風通しのいいスペースなど、フリーアドレス化されることにより新しいアイデアが生まれやすい雰囲気を作るのです。
こうすることにより、従業員間にも“新しさ”への意識が高まり、いつオフィス出社が必要で、なにが在宅でもこなせる業務かが明確になっていくことでしょう。
・自宅
出典:https://www.spacesworks.com/
今後ますます増えていくであろうテレワーク。メリットの方が大きいと判断されている傾向ですから、今後は新型コロナウイルスと関係なしに一般化してゆくことでしょう。
それでも一般企業が、すべての業務をテレワークに切り替えることはまず不可能です。ときには文字やモニター越しだけでなく、直接コミュニケーションをとることも大切。
決してオフィスが不要な場所になるわけではありません。先に紹介したフリーアドレス化の例もそうですが、これからのオフィスには多様性が求められます。
1つの使い方だけにこだわらず、さまざまな使用方法が可能なスペースがあることで、オフィス全体のデザイン性もランクアップさせることが可能となります。
また、各専用ルームにとらわれない間取りづくりは、あまり使われない無駄な部屋を排除するきっかけにもなりますから、この点も長い目で見れば生産性の向上に直結します。
フリーアドレスというと、海外の広大なビルを構えた企業のイメージが強いかと思われますが、工夫次第では少人数制の狭いオフィスでも設計できるもの。
未来を見据えたオフィスデザインで、今後また新しい働き方が定着した際も、いち早く順応できるようにスタンバイしましょう!